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ここクリニック皮フ科アレルギー科

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院長コラム

Column

  • 2020年5月21日

足の水虫ー原因・症状・治療法について専門医が解説ー

こんにちは。ここクリニック院長おかだりかです。水虫は、日本人の5人に1人はかかっていると言われているくらい、とてもよくある皮膚の疾患です。じめじめした湿気の多い夏になると、発症する方が増えてきます。「白癬菌(はくせん)」というカビによって生じる皮膚の感染症で、足によくできますが、足以外の皮膚にも症状がでることもあります。ここでは、水虫の原因・症状・治療法について解説していきます。2018年7月に発売された新薬「ネイリン」についても説明します。

水虫の原因は「白癬菌」というカビ

水虫は、皮膚糸状菌である「白癬菌(はくせんきん)」というカビ(真菌の一種)によって生じる皮膚の感染症です。足にできることが多いですが、爪を含めた皮膚のどこにでも出現する可能性があります。白癬菌が感染する部位によって、足にできると「足白癬」、手にできると「手白癬」、爪にできると「爪白癬」、頭部にできると「頭部白癬」と呼ばれています。

足の水虫は、特に夏になると症状がでやすく、日本人の5人に1人は水虫にかかっているとも言われています。男性に多いイメージもありますが、女性や小さいお子さんなど誰にでも感染する可能性はあります。特に、家族に水虫の人がいる場合は、共有の足マットやスリッパで感染が拡大することもあります。

水虫の原因となる白癬菌は、普段は皮膚の一番表面の「角層」に潜んでいます。皮膚の成分である「ケラチン」を栄養源にして増えていきます。皮膚表面の角層の細胞は、死んだ細胞の集まりなので(垢をイメージしてください)、角層に感染しているだけでは症状はでません。角層の下の皮膚に進んでいくと、水虫を排出しようと、様々な反応が起こり、赤みやかゆみ、水ぶくれが生じます。

足水虫の症状について

水虫は、足の指の間や足の裏に症状が最もでやすいです。足に水虫が感染すると、足の指の間や足の裏に痒みや皮が剥ける症状がでてきます。夏になると水虫の症状が現れ、冬になると改善する場合もあります。
足の水虫は、症状の出方によって以下の3つのタイプに分けられます。

趾間びらん型

・水虫の中で最も多いタイプ
・足の指の間の皮が剥けたり、白くふやけたりする
・足の4.5指の間が症状が最もでやすい

小水疱型

・足の裏や土踏まずなどに水ぶくれができる
・梅雨の時期に起こりやすい
・掌蹠膿疱症との鑑別が必要

角質増殖型

・アカギレのように足の裏の皮膚が厚く、乾燥する
・かゆみは軽度、固くなった皮膚がひび割れると痛みが生じることもある

足以外の水虫について

水虫は皮膚の成分である「ケラチン」がある部位であれば、足以外にも感染します。ケラチンは、足以外にも爪や手や毛にも多いため、これらの部位で感染しやすくなります。水虫が爪に感染すると、爪が白~黄色に濁り、厚くなったり、ボロボロになることがあります。爪白癬と言われ、塗り薬では改善しない場合もあり、飲み薬が必要になることも多いです。

水虫の治療は、抗真菌薬の塗り薬、飲み薬

水虫の治療は、抗真菌薬の塗り薬が中心であり、ある程度の期間(数か月)塗り続けることが大切です。よって、水虫の治療を始める前には、しっかり確定診断をする必要があります。足の皮膚や爪の一部を採取し、顕微鏡で検査をして、白癬菌を確認し診断します。皮膚科のクリニックには、顕微鏡が置いてあるのは、水虫をチェックするためでもあるのです。治りが悪かったり、範囲が広い皮膚の水虫や、爪水虫には飲み薬が必要な場合もあります。ここでは、塗り薬、新薬を含めた飲み薬について説明していきます。

塗り薬

足や他の部位の皮膚の水虫の場合、まず抗真菌薬の塗り薬による治療を開始します。塗り薬を一定期間きちんと付ければ、ほとんどは改善します。足の裏は皮膚が厚いので、自覚症状がない部分も含め、両側の指の間から足の裏全体にしっかり塗ります。しっかり継続できれば、1-2か月で症状は改善することが多いです。さらに、症状がよくなってからも1-2か月は継続することで完治すると言われています。よって、完治するまでは、2-4か月程度は塗り続ける必要があり、根気が必要です。途中でやめてしまう方も多く、水虫が再発しやすい一因と言えるでしょう。

爪水虫の場合、塗り薬が爪内部に浸透しにくく、皮膚の水虫に比べて治りにくいと言われています。最近は、効果のつよい液体タイプの塗り薬(クレナフィン、ルコナック)が出てきました。症状が軽い方は、液体タイプの塗り薬で完治することもありますが、年単位で塗っても改善しない場合もあります。治りにくい場合は、塗り方を見直したり、飲み薬に切り替える必要があります。

飲み薬(新薬「ネイリン」を含めて)

爪の水虫の場合、飲み薬を飲まないと治らないことが多くあります。足水虫でも、角層が厚くなっている「角質増殖型」と呼ばれる病型や、白癬菌が髪の毛に感染している場合も、塗り薬では効果が乏しく飲み薬が必要になる場合もあります。現状使用できる飲み薬は、「ラミシール、イトリゾール、ネイリン」の3種類あります。2018年7月までは、ラミシール、イトリゾールの2種類しかなかったのですが、久々に新しい水虫の飲み薬であるネイリンが発売されました。ネイリンは、これまでの薬より効果が高く、副作用が少ないという利点があります。どの薬を使用するかについては、症状、副作用や他の薬剤との飲み合わせなどを考慮して、主治医と決めましょう。

<ネイリン>

まとめ

水虫は適切な診断のもと、しっかり治療を行えば完治する病気です。ただ、完治するまでは塗り薬を数か月続ける必要があったり、飲み薬が必要な場合もあります。繰り返す水虫で悩んでいる方は、薬の種類や塗り方を見直してみるとよいかもしれません。家族などにうつしてしまう可能性もあるため、水虫の症状に気が付いた場合は早めに皮膚科を受診して、きちんと治療を行い、完治を目指しましょう。

参考
日本皮膚科学会|皮膚真菌症診断・治療ガイドライン

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