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ここクリニック皮フ科アレルギー科

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院長コラム

Column

  • 2020年6月30日

光線療法(エキシマライト)についてー治らないかゆみ、赤みに有効ー

こんにちは。ここクリニック院長のおかだりかです。
光線療法という皮膚科の治療方法を知っていますか?皮膚に紫外線の一部の波長を当てる治療で、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、乾癬、白斑などの皮膚疾患に効果があるといわれています。当院では、エキシマライトという機器を導入しています。エキシマライトによる光線療法は、副作用のリスクが少なく、継続すれば有効であることが多いです。ここでは、光線療法の中の「エキシマライト」について説明していきます。

光線療法とは?ーナローバンドUVB療法とエキシマライト療法の違いー

太陽からの光は、赤外線・可視光線・紫外線の3つの波長が含まれています。
紫外線は14nm~400nm、可視光線は、波長が約400nm~800nm、赤外線は800nm~400000nmというように、波長によって区分されています。
皮膚科の治療で使用するのは紫外線になります。
紫外線は、波長の長い順にUVA(長波長紫外線、315-400nm),UVB(中波長紫外線、280-315nm),UVC(短波長紫外線、100-280nm)に分けられ、UVA,UVBが中心に皮膚科では用いられていました。以前は、UVA広く使用されていましたが、UV-Aは反応に時間がかかるため、事前に光の吸収をよくさせるために、塗り薬をぬったり、のみ薬を飲む必要がありました。よって、最近では反応が速やかなUVBを用いた治療は主流になりました。

UVBは波長が280-315nmですが、治療に適する波長は一部であることがわかってきました。その有効な波長だけを取り出した治療が、ナローバンドUVB療法(311±2nmの波長)とエキシマライト療法(308nmに限定した波長)です。
太陽の光は様々な波長の光が含まれていますが、治療で用いるのはその中のごく一部の波長ということです。

ナローバンドUVBによる治療は、20年前から行われています。今では乾癬を初めとして、保険診療内でアトピー性皮膚炎、尋常性白斑、菌状息肉症、掌蹠膿疱症、皮膚T細胞性リンパ腫、類乾癬、保険外では円形脱毛症、結節性痒疹の治療などの疾患に用いられています

エキシマライ療法とはー副作用をより少なく、治療時間をより短くー

20年以上前から、ナローバンドUVB療法は行われていますが、小さい範囲の皮疹だけに光をあてることが難しい、といった弱点もありました。
そこで、エキシマライト療法の登場により、ナローバンドUVBよりさらに効果の高いと言われている308nmの紫外線を、患部だけに照射できるようになりました。
広い照射により、健常な皮膚への影響もあったものから、病変部位にのみターゲットを絞った照射ができるようになり、照射時間が短くなり、外来でスピーディーに治療ができようようになりました。

エキシマライトによる治療は、健康保険が適応になります。3割負担の方で、1回あたりの治療費用は1000円程です。治療には、週に1回程度の照射が必要で、特に、治療開始直後は、週2-3回の連続した治療を行うと、効果が高いといわれています。

実際のエキシマライトの治療

アトピー性皮膚炎、乾癬、白斑、掌蹠膿疱症など保険適応で使用できる皮膚疾患について、医師と相談し治療が必要と判断した場合は、当日から開始できます。まずは、小さい照射量から開始し、徐々に上げていきます。治療後は、そのまま帰宅し、入浴などの日常生活も普段と変わりなく行えます。1回の照射で、かゆみや赤みが落ち着く場合もありますが、基本的には継続して治療を行っていくことになります。照射量を上げていくと、赤みやカサつきがでる場合がありますが、その他の大きな副作用を感じることはほぼないと考えます。

 

当院のエキシマライト

エキシマライトによる治療の実際

 

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